南京と日本、“仏教文化”で深め合う交流

かつて「仏教の都」と呼ばれた、中国・南京。この街が今、日本人観光客の誘致に力を入れている。日中戦争の記憶が強く残る南京だが、仏教文化を通じて、交流を深めようとする動きが盛んになっている。

中国東部の街・南京。中国の南北朝時代には、約480以上の寺が建設されたといわれ、南京は「仏教の都」とも呼ばれていた。

今月、その南京の寺に、日本から20人ほどの僧侶らがやってきた。歴史的に日本の仏教は、中国の影響を強く受けていて、中国仏教について意見交換したり、新しい寺を見学したりするためだ。

南京の仏像を目の前にして、ともに手を合わせる――日中の仏教関係者はこうした交流を続けてきた。今回の見学の目玉は、3年前に新たに完成した、地上3階、地下6階の巨大な仏教施設「佛頂宮」。

日本人僧侶「すごい造りだな、これ」

この仏教施設は、南京市政府が計画し「少なくとも700億円以上」という巨額の費用をかけて造られた。施設の建築には、中国全土の仏教美術の専門家たちが協力。施された彫刻や絵、仏像のひとつひとつが目をひく。

記者「多くの信者たちが、こちらでひざまずいて祈りをささげています。お経を唱え、仏像に向かって祈りをささげています」

別のフロアでは、最新のプロジェクションマッピングを使い、仏教関連の絵画を投影。仏教の世界観を表現するなど手の込んだ演出で来館者の興味をひく。

女性の来館者「91歳の母も連れて来ました」「非常に感動しています」「もう一生、つらいと感じることはなくなるでしょう」

南京の地元政府は、こうした仏教の歴史や文化財に注目。地域経済の発展につなげようと様々な仏教関連のイベントが行われるようになった。地元の観光当局は、日本でも南京への旅行をアピールする活動を本格化させている。

江蘇省旅行局・葉凌波所長「これら多くの仏教文化は、日本人が共感や興味を持つ観光資源です。これらを重点的に、日本の皆さんに(南京旅行を)勧めたいと考えています」

南京といえば、旧日本軍が多くの中国人を殺害したとされる「南京事件」を背景に、反日感情が根強いといわれてきた。いまでも日本の歴史認識に厳しい意見は多いが、一方で、将来を見据え、日本人との交流を求める人は少なくない。

南京市民「歴史は歴史ですから、未来に向かって、日本人が、南京に来たら歓迎します」「日本人が仏教に興味を持っているなら、それを橋渡しに来てもらうのはいいと思います」

日本人僧侶「中国の人もそれなりの思いはまだあると思うので。その辺は、よく考えて」「新しい交流にしていくのが良いと私は思います」

日中関係が好転した今、再び経済面での結びつきや人と人との交流を盛んにしようという機運が確実に高まっています。

 

http://www.news24.jp/articles/2018/06/15/10396005.html

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